先ずは電池の話から始めよう。図1の電池年表にしめしたように、古くは紀元前250年頃のものとされるバグダッド電池(用途は不明)がスタートらしい。その後、18~19世紀にかけて、ガルバーニ、ボルタ、プランテの電池と続いている。そして、あまり知られていないが、1885年に越後長岡藩士である屋井先蔵が世界初の乾電池を発明。1920年に合資会社屋井電池を立ち上げた。乾電池は充電出来ない1次電池であるが、100年後の現在では充電可能な2次電池がリチウムイオン電池を筆頭に花形となってきた。
そして、リチウムイオン電池の開発技術は世界で認められ、図2に示したように吉野彰氏を含め3人の科学者が2019年のノーベル化学賞を受賞している。クルマの電動車でも、トヨタ、ホンダのHVはNi-H電池で生産開始したが、今やリチウムイオン電池が主流となっている。そこで、電池の解説から入る前に冒頭でもお話した通り、電流とは?電圧とは?・・・といった初歩的な知識の確認から始めたいと思う。@2021.9.9記