ガソリン乗用車(GV)の燃費議論で重要となるのが理論空燃比燃焼です。その燃焼方法を実現させた夢のような三元触媒装置、O2センサーの話、一時期脚光を浴びたダウンサイジングターボ、日本研究陣が誇るガソリンの超希薄燃焼の話と続きます。研究用単筒用エンジンでは50%を超えたという報告もありました。ただ、実用エンジンとしては正味熱効率は40%程度に留まっています。一方、燃費がすぐれていると言われてきたディーゼル乗用車(DV)は、クリーンディーゼルとして欧州を中心として多くのユーザーに受け入れられてきました。ところが、2015年9月VW社の排ガス不正問題が発覚してしまい、欧州EV旋風のきっかけをつくるという皮肉な結果になりました。今では欧州、日本各社は2020年以降少しずつDV撤退の方向を決めています。
これまで長きに渡って親しまれてきたガソリン乗用車(GV)、ディーゼル乗用車(DV)は、CO2による温暖化問題、有害排気ガス問題で次第に社会に受け入れ難い存在になり始めています。HV、EVの話に入る前に是非ともクルマの実状を理解して頂きたいと思っています。@2018.12.7記、2019.7.24、2019.11.28修正:
第11話 化学反応式
第12話 三元触媒のしくみ
第13話 理論空燃比制御
第14話 ダウンサイジングターボ
第15話 超希薄燃焼技術➀
第16話 超希薄燃焼技術➁
第17話 お金がかかるクリーンディーゼル
第18話 VW社のディーゼル排ガス不正問題➀
第19話 VW社のディーゼル排ガス不正問題➁